第21回

帰って来た『Big Brother』

*2006-2007年 英国のfree週刊紙「UK JACK」にて掲載されたものです。写真は一部加工されています。

デキすぎです。

 『Big Brother』復活のシナリオ。

今年1月B-B houseで何が起こったか、皆さんまだ憶えていますね。

人種差別的発言で大騒動を起こし、たった26日間で放送を終えた『Celebrity Big Brother 2007』。

「人種差別」だったのか「競争心による下品な物言い」だったのか。

正式な決着はつかぬまま、後日談も聞かなくなったと思っていた5月の半ば、

テレビッコは小さな記事を発見した。

   <Big Brotherの制作プロダクション、元イタリア首相ベルルスコーニ氏の関連企業がお買い上げ>

「へぇ〜そんな絡みになったんだ。

待てよ、確か昨日もB-B関連の記事を見たような…」と、

5月14日の新聞を読み返したら、ありました。小さな記事。

  <Big Brother、8シリーズ目のhouse只今建設中>

B-B復活劇は着々と進んでいたのです。

ひっそりと。

B-B houseでつらい目にあったBollywood女優Shilpaさんの映画がロンドンで上映されている裏で。

Shilpaさんのコトがあったから?と思いたい程、

Bollywood映画の撮影が英国内で行われているというニュースが流れる裏で。

ここから先はテレビッコの憶測です。

確たる証拠のない文章を書くのは卑怯ですが、

どうも諸々の情報流出タイミングが

現シリーズの「まずは女性だけのB-Bで再スタート」に向けて仕組まれていたように思えてならないのです。

まず、番組セットをつくるには、番組自体の内容をほぼ決めていなくてはならない。

5月早々にB-B house再建をしていたとなると、

少なくとも3月ぐらいにはもう復活へ向けたシナリオがあったはず。

Ofcom (いわゆるメディアの番犬的機関)の決定はさておき、です。

同時進行で11人の女性出演者のキャスティングもしていたのだろう。

問題は情報操作。

下手に早期に復活の噂が流れては、また論評の対象になりかねない。

Channel 4は何も明かさず、5月半ばにポロリと情報が漏れたが大々的には宣伝しなかった。

いよいよOA1週間前の5月24日、ようやくか、慌ててか、OfcomがChannel 4に「謝りなさい」命令を決定。

そのニュースが世に出る事で、B-Bはまた視聴者の皆さんの感心を集めた訳です。

Ofcomの決定の善し悪しを論ずる間を与えず、

OA当日「女性だけでスタートするらしい」情報と、心ばかりの謝罪をしてB-Bはするりと復活。

Channel 4の番組欄はまたまたB-B関連だらけになったとさ。

B-B復活を歓迎するか否かは視聴者の皆さんが決める事。

かわいそうだったのはB-B復活日の真裏に放送されたもう1つのリアリティ番組『The Apprentice』 。

5月30日のOAばかりは数字をB-Bに持っていかれ、

視聴者からFired!されちゃいました。

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